発起人が割当てを受ける株式数及び払込金額


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① 株式会社の発起設立に際して定める、発起人が割当てを受ける
設立時発行株式の1株あたりの発行価額は、発起人ごとに異なる額とすることができます(例 発起人Aに割当てる設立時発行株式の1株あたりの発行価額を金1万円とし、発起人Bに割当てる設立時発行株式の1株あたりの発行価額を金5万円とする場合)。

② 各発起人は、1円以上を出資する必要がありますが、設立時発行株式の1株あたりの発行価額を1円未満となるように定めることは可能です(例 1株の発行価額を0.5円とし、各発起人が各2株引き受ける場合)。

③ 設立時発行株式の1株あたりの発行価額は、整数である必要はなく、割り切れない数字、循環小数になる場合等でも問題ありません。これは、会社設立時に限らず、新株発行(募集株式発行)の場合でも同様です(例 資本金の額が1万円で、設立時発行株式総数を15株とすると、1株の発行価額は666.6666・・・円となります。)。

最近、税理士の先生からのご依頼で、上記の①と③の両方に関係のある「設立時発行株式の1株あたりの発行価額」を内容とする株式会社設立登記手続きを経験しましたので、私自身の備忘録を兼ねてここに記しておきたいと思います。

・ 発起人が割当てを受ける株数及び払い込む金銭の額は次のような内容でした。

発起人 割当てを受ける株数 払い込む金銭の額 1株あたりの発行価額
株式会社A 10,020株 金2,000万円 金1996.00798・・・円
株式会社B 12,480株 金700万円 金560.897435・・・円
株式会社C 7,500株 金300万円 金400円


これを見たとき、一瞬、無理かなと思いましたが、改めて考えてみると、③に関しては新株発行(増資)の登記で経験済みですし、株式1株の金額は登記事項でも定款の絶対的記載事項でもないこと(平成18年の会社法施行以前は「額面株式1株の金額」が登記事項でした。)、会社法32条1項で、発起人が設立時発行株式と引き換えに払い込む金銭の額は、発起人全員の同意で定めるとされていますが、ここで定める払い込む金銭の額は、発起人ごとのものであると解されていること等から可能と判断しました。

念のため、法務局に電話で確認すると、上記の①、③共に可能という回答でした。もっとも、質問してから「ちょっと、お待ちください。」と言われて、5分ほど待たされた後の回答だったので、即答できるほど簡単な質問ではないが、このような申請がされれば法務局では受理する取扱いである、ということのようです。

そして、公証人役場に作成した定款案を確認してもらうためにFAXすると、なんと、これでは認証できないとダメ出しされました。それも法的根拠は示されず、電話に出た女性は、「計算が合わない」、「1株の金額は割り切れる数じゃなきゃ駄目でしょ」、「公証人がこんなの初めて見たと言っている」などとおっしゃってます。

今回定款を認証していただいた公証人は、1年ほど前に初めてお会いしたときに、地方裁判所の裁判官から公証人になられたと自己紹介されていましたので、私もその公証人の先生を責める気はありません。

法務局で確認済みである旨を伝えると、「そうですか、では、再度よく調べてから折り返しお電話します」ということで、公証人も法務局に問い合わせたそうで、OKが出て、無事に株式会社設立登記も完了し、依頼人に迷惑をお掛けすることもなかったので、ホッとしました。

なお、上の表を見ると、複雑で、ややこしい感じがしますが、設立登記完了後の登記事項証明書(履歴事項全部証明書)の株式欄と資本金額欄は次のようなシンプルなもので、普通の株式会社とまったく同じです。

発行可能株式総数 ○○万株
発行済株式の総数 3万株
資本金の額 金3000万円


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